郵船クルーズ株式会社(本社:横浜市、代表取締役社長:遠藤 弘之)は、2023年12月12日(現地時間)にマイヤー ベルフト造船所(ドイツ・パペンブルク)にて、2025 年夏に就航する「飛鳥III」のキール・レイイングセレモニーを執り行ったことを発表いたします。
キール・レイイング セレモニーとは、船舶で最も重要な部分であるキール(竜骨)といわれる船底の基礎構物を敷設することを祝う式典です。セレモニーではマイヤー ベルフト造船所内の中型客船建造建屋に「飛鳥III」の最初のブロックを設置しました。このブロックは機関部の一部を構成する船底部分のもので、大きさは、高さ7.4m、幅 29.8m、長さ 24.7m、重さ 736 トンになり、船底の中央に位置します。
また、日本郵船株式会社 常務執行役員 樋口 久也氏と当社取締役専務執行役員 堤 義晴により、船底ブロックの下に 2つの幸運のシルバーコインを置く「コイン・セレモニー」を執り行いました。これは造船の伝統儀式で、船の建造と航海の安全を祈り、船に幸運をもたらすといわれています。「コイン・セレモニー」で使用した2つのシルバーコインのうち、1つには造船所の船舶番号「S.721」の刻印と飛鳥クルーズのシンボルマーク・アルバトロス、もう1つには船名と当社の社旗がデザインされています。
セレモニーには、在ハンブルク日本国総領事館より戸田 真介総領事にご臨席いただいたほか、マイヤー ベルフト造船所のヤン・マイヤー マネージング・ディレクターをはじめ多くの関係者が一堂に会しました。2つのシルバーコインの上に船底ブロックがゆっくりと下がっていく様子を、皆が緊張の眼差しで見守りました。そして、ブロックが完全に設置されるやいなや、祝福の紙吹雪が舞い、拍手と歓声が湧き上がりました。
引き続き 2025年の就航に向け安全な建造を進めてまいります。
「飛鳥III」 概要
飛鳥クルーズの 3番目の船となる「飛鳥III」は、「つなぐ、ちから。」をコンセプトに、飛鳥クルーズが日本において培ってきたクルーズ文化、和のおもてなしを継承しながらも、多彩なダイニング、エンターテイメントやウェルネスなど心身を満たすプログラムを備え、より自由により豊かに、新たな時代のクルーズの価値を創造します。また日本が誇る著名なアーティストによる美術品、工芸作品の数々を船内至る所に展示することも特長です。加えて、日本のクルーズ船で初めて LNG 燃料と陸上電力受電装置を採用、環境への負荷を低減させます。2025年夏の就航後は横浜港を母港に、「飛鳥II」と共に飛鳥クルーズでしか得られない最幸の時間を創出し、日本のクルーズ文化の発展を目指します。
■船舶概要(2023年12月13日現在)
船籍:日本 船籍港(母港):横浜港 総トン数:52,200 トン 全長:230.2m 全幅:29.8m 喫水:6.7m
乗客数:740 名 乗組員数:約470 名 客室数:385 室(全室海側)
■就航までのスケジュール
2025年早春に進水
2025年春にドイツから日本へ回航
2025年夏頃就航予定