船体②

コラム

【2023秋号より】上田寿美子さんのエッセイ「最先端のシステムと続く歴史を再認識したダイヤモンドプリンセス」

プリンセスクルーズが、高速Wi-Fiサービス「メダリオン・ネット」や、ウエラブルディバイス「メダリオン」等を導入し、最先端のテクノロジーを用いて快適化をはかったメダリオンクラスの客船たち。その中で建造時からその機能を搭載した初のメダリオンクラス客船となったのは2019年秋にデビューしたスカイプリンセスでした。

同年11月に乗ったスカイプリンセスの地中海クルーズでは、身に着けて部屋の前まで行くとドアの鍵が開いたり、廊下の画面で自分の予定を確認できる魔法のようなメダルの存在にびっくり仰天! ちょうどこのシステムの制作者が乗っていて、メディアの乗客を対象に、説明会とQ&Aセッションが開かれ、プリンセスクルーズの取り組む未来化を学んだことを覚えています。

いよいよ今年、ダイヤモンドプリンセスの日本発着クルーズが再開しましたが、大きく前進した点が、ダイヤモンドプリンセスもメダリオンクラスの客船となって再デビューしたこと。そこで、久しぶりに手にした魔法のメダルを使って船内で色々遊んでみました。たとえば、夫婦でかくれんぼをして、相手の居所を探し当てたり、バーから見えない席に座ってカクテルを注文したり。その結果、わずか5分後に注文通りのカクテルが届いた時には感激しました。ダイヤモンドプリンセスは日本発着でも未来型のクルーズを実現させてくれたのです。

一方、古き良き客船時代を彷彿とするイベントも復活。乗客とオフィサー対抗「ジェンガ大会」。卵を割らず、かつ美しく落とす方法を競う「卵落とし大会」。乗務員の部門別「綱引き大会」は、点滴や包帯姿で登場したメディカルチーム、蝶ネクタイと上半身に吹きかけたラメがセクシーなバーチーム、つなぎ服にヘッドフォンのテクニカルチームなどコスチュームも愉快。力のこもった熱戦に会場のプールサイドは大盛り上がりでした。浴衣体験希望の外国の乗客に着付けを手伝うイベントでは、ハワイから来た男の子に浴衣を着せてあげると、ご両親からも喜ばれました。

航海日の朝は、豪華なデラックスブレックファスト。自室のベランダで、キッシュ、スモークサーモン、メロンとクリームなど、おいしく美しい料理の数々をフレッシュスパークリングワインと共に口に運ぶと、まさにそこは太平洋上を走る夢のレストラン。優雅な1日の幕開けには最適です。

この日は、料理長とレストランマネージャーによる料理デモンストレーションも行われました。その時の二人の掛け合いを聞いていて驚いたのが、フランス生まれのイタリア人であるレストランマネージャーが初めてプリンセスクルーズで働いた船が、1988年の先代のシープリンセスだったということ。実は私は同年のシープリンセス横浜~ハワイクルーズに乗船した時に、テーブルのアシスタントウエイターがフランス生まれのイタリア人だったことを思い出し、話しかけてみると、互いに「多分、あの時の」と再会を喜び、元スウエディッシュアメリカラインの客船クングスホルムとして活躍後、シープリンセスとなった懐かしい昔の客船の話に花が咲きました。

たった数日の間に、こんな色々なことが起こるのも新感覚のクルーズでありながら、長い歴史と伝統の魅力も併せ持つプリンセスクルーズならでは。ダイヤモンドプリンセスの日本発着が多くの人々に長い年月が経っても色あせない素敵な思い出となるようなクルーズを提供してくれることを願っています。

ダイヤモンドプリンセス 総トン数:115,875トン https://www.princesscruises.jp

上田寿美子(うえだ・すみこ)   クルーズジャーナリスト。外国客船の命名式に日本代表として招かれるなど世界的に活動、講演も行う。『マツコの知らない世界』(TBSテレビ)に出演し好評。著書に『上田寿美子のクルーズ! 万才』など。日本外国特派員協会会員、日本旅行作家協会会員。

写真:上田英夫

クッキングでも1

 

 

 

 
<お詫びと訂正>
2023 Autumn クルーズトラベラー P5の記事につきまして、最後の部分に欠落ががございましたので、こちらに改めて本文全文を掲載させていただきます。
この度は読者の皆様、並びに関係者の皆様にご迷惑をおかけしましたことを謹んでお詫びいたします。

 

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