IMG_8862

コラム

シリーズインタビュー「来たる晴天の航海に向けて」第2回~マーキュリートラベル東山真明氏

新型コロナウィルスの影響で先行きが見えない状況下、クルーズ再開に向けて努力を続ける業界のキーパーソンに話をお聞きするシリーズ企画。2回目は本誌連載も担当いただいているマーキュリートラベル代表東山真明氏を訪ね、クルーズ販売店の視点で現状と今後をお話しいただきます。
unnamed
Q1 本題に入る前に貴社の成り立ちをお聞かせください
私の父が今でいう客船オタク。商船三井客船のさくら丸に始まりキューナードライン、ロイヤルバイキングラインなど客船に乗るのが趣味でした。家族旅行も初代にっぽん丸など船旅が中心でしたらから、おのずと私も客船オタクに(笑い)。大学卒業後はシステムエンジニアの道に進んだのですが、三つ子の魂なんとやらで常に頭の片隅にクルーズがありました。ある時、アメリカではネットでのクルーズ販売が主流になりつつあることを知り、「これは私の天職ではないか!」と感じ2002年にインターネットによるクルーズ専門旅行会社として横浜で起業しました。当初はカジュアル船の取り扱いからスタートしましたが、お客様の要望に応えるかたちでプレミアム船、ラグジュアリー船にバリエーションを広げて現在に至っています。

Q2 新興の旅行会社がネットのみでクルーズ商品が販売できるのは驚きです。その理由は?
当社のお客様は、いわば舌の肥えたクルーズ愛好家が多いと思います。彼らが喜びそうな商品を世界から集めて丁寧にご案内していくうちに、面白い客船を取り扱っている旅行会社があるという評判を得て、少しずつ顧客を増やしてきました。また、参加されたお客様がご友人に当社を勧めていただくケースが多いのも特徴です。その意味では、まずは私が乗りたい客船であること、そして愛好家の方々にも自信をもって提案できる客船のみを厳選して販売してきたことが成功の理由かも知れません。最近はブランドの高額品もネットで買う時代。そういう消費スタイルの変化も当社の成長に寄与した面もあるでしょうか。

Q3 さて、直近の販売状況と今後の施策を聞かせてください
海外への渡航制限や帰国後の隔離対応、またほとんどのクルーズラインが運航を中止している状況で直近の海外クルーズはほぼ取り扱えていません。他方、昨年11月から運航再開した日本船をお客様に提案してきました。Go Toトラベルキャンペーン効果もあり、順調に売上を伸ばしていたのですが、今回の緊急事態宣言発令で足踏み状態です。ちょっと先が見通しづらくなってきましたね。お客様の声を聞いてみますと、クルーズに行きたいという旅行マインドは依然として旺盛ですが、このような状況で旅にでることへの漠然とした不安が旅行マインドを上回っており、なかなか踏み出せないという状況がしばらく続くかも知れません。こののち当社では、そういう不安を解消してもらうためにクルーズラインからの情報を綿密に入手したうえで、客船の安全対策について丁寧に説明して、マインド喚起をはかっていきます。その一環として昨年9月に南フランスを訪れてポナンに乗船視察をしてきました。実際にコロナ騒動の中、自分の目で船上、寄港地、空港の状況を見て、それをお客様にフィードバックしています。そういう地道な情報発信を通じて、クルーズ再開への一助となるよう努力していきたいと考えています。

Q4 来るクルーズ再開をにらんでの販売計画は?
image221 (3)
一つ目のテーマは「ヨットスタイル」。小さく上質な客船の提案は引き続き踏襲していきたいと考えています。創業時からのテーマでもあり、お客様の支持も根強く、「シードリーム」「ポナン」などのヨットスタイルクルーズは当社を代表する商品ラインナップです。少しサイズは大きくなりますが「リージェントセブンシーズクルーズ」の評判も高まってきました。いきなり1万トン前後の船は敷居が高いと感じているお客様には、リージェントをお勧めしており、好評を得ています。さらに最近は「ザ・リッツカールトン・ヨットコレクション」(写真上)を指名買いされるお客様が増えてきました。クルーズ未体験ながらリッツカールトンの船に乗ってみたいというオーダーが多いのです。二つ目のテーマは数年前より強化してきた「エクスペディション」。快適な客船を使った極地探検クルーズが密かな人気です。さらに第三の柱として「テーマ&クルーズ」を育成していきたいと考えています。当社のお客様は多趣味な方が多く、その趣味をクルーズと併せて楽しむという贅沢な提案です。2015年から初めたF1モナコGPクルーズは当社の定番商品になりました。世界最高峰のモータースポーツと最高峰の客船とのマリアージュ。リピーターのお客様もいらっしゃいます。ハワイ周遊ゴルフクルーズも力を入れていきたい商品の一つ。実は、私、最近ゴルフを始めました。お客様にお勧めするには、何事も自分で嗜み、その魅力を理解したうえお奨めしないと、どうも性分に合いませんので。

東山さん、ありがとうございました。

人任せにしない姿勢を貫き、これからもクルーズの拡販に期待しています。

(インタビュー:本誌 茂木政次 2021年1月6日実施)

マーキュリートラベル株式会社
2002年創業のクルーズ専門オンライン旅行販売会社。「サガ」「ポナン」などスモールラグジュアリーシップをいち早く日本に紹介するなどクルーズのセレクトショップとして評価を得る。近年では「クルーズロードショー」と題したトークイベントを全国各地で開催。クルーズの振興と拡販に取り組む。
http://www.mercury-travel.com/cruise/

ピックアップ記事

  1. CRUISE Traveller 2017 Winterのご案内

関連記事

  1. 20161023バルセロナ (216)

    コラム

    まるで日本のラブホテル!? ユニークなスイートキャビンをご紹介

    客船のスイートキャビンは各社それぞれ有名デザイナーを起用したり、趣向を…

  2. unnamed

    コラム

    自宅でリージェントのカクテルに挑戦!

    ラグジュアリークルーズライン「リージェントセブンシーズクルーズ」よりカ…

  3. RCI_LB_liberty_sabor_family-111

    コラム

    子どもと一緒にクルーズに行きたい!3つの理由

    春休みにゴールデンウィーク、夏休みと家族旅行の季節がこれからやってきま…

  4. EXP Regent Suite Spa 038

    コラム

    世界最高峰のスイートキャビンにはどんなサービスが含まれているのか

    今月発売される「CRUISE Traveller」最新号は、スイートキ…

  5. SS__toyama_0706

    コラム

    寄港地での新しい遊び!大きな船を降りたら小さな船で楽しもう

    最近もっとも人気があるクルーズといえば、日本周遊クルーズです。日本船は…

  6. IMG_9376web

    コラム

    クルーズ計画の新しいカタチ 「クルーズ積立」って何だろう?

    外国船の日本発着クルーズのコースが次々に増え、クルーズ未体験の人も、す…

  1. _DX_0432 (683x1024)

    インフォメーション

    ペットがいるから船旅は無理…と諦めていた方へ
  2. msc-meraviglia-100-facts-page-001_3

    クルーズニュース

    MSCクルーズ、次世代の「船内ライフ」を発表
  3. 1-1

    トピックス

    クルーズオブザイヤー2016グランプリ、決定
  4. 20180323_SS18_Yeung_a4329_2x1

    インフォメーション

    11月7日クルーズフェア、プレビュー
  5. CRUISE2019Aut_H1白

    最新号のご案内

    CRUISE Traveller 2019 Autumn 最新号案内
PAGE TOP